すべらない話の小藪に学ぶ面白い話し方

最近小藪の話が面白いということで、すべらない話で話された様子をもとにどんな話し方をしてるか分析してみます。

短い話の場合

まずは短い話の場合。どんな感じかというと、あまり前段に時間をかけれない場合ですね。

2011年12月24日に話された「天然の人」の話から勉強してみましょう。
正確ではありませんが、大体の内容とその簡単な解説。

まぁ芸人にも天然の方っていますよね。
そんな人の話をして、「このまえあいつ天然でな」とか言って笑ったりするんですけど、
わたしあんまり天然の人好きじゃないんです。

ここでひと笑い。毒を吐いてちょっとクスクスさせます。アイスブレイクですね。
そしてなぜそんなことを思うようになったかというと。。。という話を一例を上げて話します。

野性爆弾のロッシーとずっと一緒におったんで、みんなロッシーの話で笑ったりするんですけどもう飽きてるんですよ。
　
もうええと。お前そんなミスするやろ。せやからいじられんねん。
「僕もう天然って言われるの嫌なんですよ〜」って言うんですけど、いやお前が悪いからって思うんですよ。
　
言うたら前も飯島愛さんが本を出したときに、ロッシーが間違って、
「小藪さん飯島直子さんが本出したんですけど知ってます？」って言うてきたんですよ。
　
いや〜知らんわ〜って答えて30分くらい話し聞いてたらそれは飯島愛さんの間違いやったんです。　
　
で、それ飯島愛さんやんけ〜って言うたら、ロッシーが「あ、そうですか、ほんで・・・」って次行こうとするから、
　
ちょっとまて、次行くな！
　
みたいになるんですよ。なんで天然の人とは一緒にいたく無いんですよ。

ここでも中笑い。これでなんとなく小藪がなぜ天然の人を嫌いなのかイメージできてきました。

ちなみにロッシーと30分くらい話してたっていう数字がありますが、きっと30分はしゃべってませんね。ここはちょっと盛りました。が、こういう盛り方は適切ですね。

では、引き続き。話は本題に入ります。

そんで、HGとRGと僕シモネタラップのコンビ組んでるんですけど。
HGもRGもめちゃくちゃ天然なんですよ。
できれば会いたくないんですけど、仕事やからしゃーない。
　
でまぁ、ばーっと歌詞とか作るんですけど、
下ネタとはいえ真剣に考えてるんですよ。
　
そんときはだんだん煮詰まってきて、あ〜もうアカンってなったんです。
で、これは飯でも食おうということで、何食う？って聞いたんです。
俺はざる蕎麦にするけどどうする？って二人に聞いたら、俺らもざる蕎麦でいいですって言うんでざる蕎麦3つ頼んだんです。

ここまでで前段ですね。小藪の話でばっちり情景が浮かびました。
ちょこちょこ面白い言い回しなどもいれてますが、まだ助走段階です。

ここで、面白い話に持っていくために前提知識が必要なので、その説明が入ります。

みなさんも経験があると思うんですけど、物食べたときに、のどでグッとなって水飲んだら、ちょっと痛くなりながら通って行くってことありますよね。
　
こんなんは子供の時から経験しているような気がするんですけど、
HGは最近これを経験したてやったんですよ。それで本人は気管の病気かなんかやと思ってたらしいんです。
　
まぁその時僕はそのこと知らんかったんですけど。

この前提知識を入れるタイミングが絶妙です。最初に言ってしまうと間延びしますが、このタイミングだとなんか「来るな」という感覚が得られます。

そしてオチまでグッと持って行きます。

僕が蕎麦食べてたら、HGにその喉に詰まるやつがきたみたいで、水飲みながらめっちゃ苦しそうな顔になってて、「うぅ〜」って言うてるんです。

何してんねんコイツ。と思ってほっといたら、また詰まったみたいで、今度はだいぶ大きかったんで立ち上がって「うぅ〜、うぅ〜、はぁ、はぁ」ってなってるんですよ。

ここからは回想風に。

こいつ狭いのにうっとおしいなと思いながら蕎麦を食うてたら、RGが心配して
　
「どうしたんや、何食うてん？」
　
(小藪が)「蕎麦やん！」
　
みんなで蕎麦食うてるやん。見渡してもそばしかないやん！HGもつゆの入れ物持ってるやん。
　
(RGが)「何食うてん！！」
　
だから「蕎麦やん！」

スピード感で面白さ助長するとともに「蕎麦やん！」っていうおんなじフレーズを使いまくり、かつ、言う時の顔はかなりきつめにしておくことでその時の怒りの様子がよく伝わってきました。

そして最後の大オチ。

そしたらHGが苦しい顔しながら「・・・そ・・・ば・・」
　
だから「蕎麦やん！」

もはや天才です。

学ぶべき基本的な事柄は、おもしろエピソードが分かりにくい場合は同様の例を出して自分で場を温めるということです。

今回その話はロッシーのエピソードでした。まずはこのあたりからマスターしたいですね。