代々木ゼミナールの「20校舎閉鎖」について思うこと
代々木ゼミナールの「20校舎閉鎖」のニュースを聞いて驚いた。最初は何も思わなかったが、ジワジワ来た。
難しめの話も読んでみた。
代々木ゼミナールの「20校舎閉鎖」は何を教えてくれるか? – DIAMOND online
少子化の影響や大学入学に対する「現役指向」の流れから、業界自体が縮小し、代ゼミは撤退を決めたという。
実際は色々と葛藤があったに違いないと推測できますが、すごい経営判断だと思う。おそらく予備校事業は代ゼミとして存続するが、この企業グループの主力事業ではなくなるのでしょう。
なぜリーダーは「失敗」を認められないのか―現実に向き合うための8の教訓」という本の話
個人的にもこの辺りの話には興味がある。昔、「なぜリーダーは「失敗」を認められないのか―現実に向き合うための8の教訓」という本を読んだことがあるが、この内容を思い出した。
この本ではいくつが実例が提示されている。どんな事例かというと、変わりゆく業界の変化を気づきながらも、それを受け入れない経営者とその企業を紹介している。
フォードなどが良い例である。フォードは車を大量生産し、アメリカの車社会の立役者となった。しかしながら、顧客のニーズは変わり始めた。「大量生産された同じ車」から「自分だけの車」というカスタマイズ性に注目し始めたのである。この状況が明らかになってもフォードの経営者は従来の大量生産した車を売り続けていた。というか、売れると信じて作っていた。しかしながら、フォードは失墜していった。潰れることは無いにしても、一度明け渡したトップの座はなかなか取り返すことができなかった。
代ゼミの経営者は動いた
なぜ、こんな話を持ち出したかというと、代ゼミの経営者が動いたことに感銘をうけました。
仕事をしている人、特に課長以下の現場で動いている人であれば、「あれ、なんか状況変わり始めた」とか「この仕事ずっとしてられるだろうか・・・」といった不安に狩られる瞬間があると思います。どう対応するかはさておき、きっと人間であれば経営者であろうが平社員であろうがこの感覚は変わらない気がします。
しかし、経営者の腕の見せどころはこの「変化」を感じとったあとの動きである。
つまり、「少子化」「現役指向」「オンラインやその他チャネルでの予備校の台頭」など、一般人でもわかるような変化はもちろん経営者も察知しているはず。しかし、現在の業務をより洗練してベクトルを変えずに進むのか、それとも、事業自体を縮退、方向転換したりするのか、これはひじょーーーに難しい。社員の生活も含め、責任重大!これを判断して会社を動かすのが経営者の仕事です。
しかも最近はリーンなどの浸透から、短いスパンで経営戦略を見直すという方法論も再燃しています。
このようなことを考えると20箇所の予備校を閉鎖し、不動産業やそのた事業に飛び出す代ゼミはすごいと思います!
いうがやすし行うは難しとは言いますが、ほんとうにすごいと思いました。
成功するか失敗するかわかりませんが、変化を受け入れ、自分たちも変わり続けていく文化を作ることはできるはずです。
うちの会社もそんなふうになってほしい。というかしてやる!
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